特定非営利活動法人結核感染診断研究会

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結核の補助診断法

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ツベルクリン反応(ツ反)

ツ反の歴史

 Robert Kochは1882年に結核菌の発見を報告し、その8年後の1890には結核の治療薬を発見したと報告した。その本態は結核菌培養ろ液を殺菌・濃縮したもので、ツベルクリンと命名され、治療薬としての多くの研究が実施されたがいずれも不成功に終わった。
 しかし、Kochが公表したツベルクリン液はロシアやアメリカの獣医師が次々と牛結核の診断に用いて成功した。これにより、人でも結核感染診断に用いられるようになった。
 Pirquet, Moro, Calmette, Mantouxらは、人に対する様々なツベルクリンの接種法を考案して使用した。Kochが公表したツベルクリン液は30年以上結核の感染診断に使われていたが、これは結核菌固有の蛋白以外に結核菌を増殖させるために使用した動物由来の多くの蛋白が共存していたため、特異度は低く、結核菌固有の成分を精製する必要があった。

ツベルクリンの精製

 ツベルクリンの特異度を上げるためには蛋白の精製が必須であった。その課題である蛋白精製法の開発に成功したのはアメリカのSeibert, F.B.女史である。
 1926年、Seibertは精製ツベルクリンを精製蛋白誘導物質: PPDと命名した。現在我々が使用しているツベルクリンは、このSeibert のPPDである。
 ところがSeibert のPPDにも結核感染に対する抗原特異的免疫応答を誘導する蛋白以外にBCG接種や非結核性抗酸菌感染でも免疫応答を誘導する抗酸菌共通の多くの蛋白が混在している。
 従って、ツ反は免疫反応に基づく遅延型アレルギー反応に依り結核感染を診断する方法で100年以上使用されているが、前述の如くPPDの成分には特異度の面で改良しなければならない重大な問題が残されている。

Kochのツベルクリン治療はツ反へと進展

 ツ反はKochが結核の免疫学的な治療薬としてツベルクリンを報告した処から始まったと言っても過言でなく、Koch のツベルクリン治療における観察は、結核診断の可能性を示唆し、全世界で汎用されているツ反へと進展した。